【スポーツ】

筋肉痛を防ぐ

運動前に筋肉を伸ばそう
−ぬるめの入浴も効果−


 日ごろ体を動かしていない人が、急に運動すると、翌日などに筋肉痛を起こしやすい。その程度はさまざまだが、特に中年以上の人は、痛みが数日続いて、日常生活に支障を来したりする。筋肉痛対策について、知っておこう。

●組織が損傷

 痛みは体の防御反応で、生きるために必要な感覚。筋肉痛も例外ではなく、急に運動した翌日、あるいは2、3日後に起こる遅発性筋肉痛は、筋肉に何らかの異常が起こっている危険信号と言える。
 遅発性筋肉痛の最も大きな原因は、筋肉組織の部分的な損傷。また、損傷に伴いカリウム、ブラジキニン、ヒスタミン、プロスタグランジンなど、痛みを出す物質が細胞から放出され、神経を刺激する。
 このほか、運動によって、筋肉を動かすエネルギーであるグリコーゲンが欠乏するのに加え、酸素や栄養を供給する血流が不足するため、痛みを受け止める神経が過敏になる。さらに代謝産物の乳酸がたまり、血液が酸性に傾くことも、筋肉の痛みに関係すると考えられている。
 同じ運動をしても、筋肉痛の有無、あるいは程度に差が生じるのは、痛みを受け止める神経の感受性と筋肉の質に差があるからだ。

● 温めて血流改善

 神経の感受性は通常、加齢とともに生理的に低下する。筋肉の質も同様に低下するが、常に運動している人は、その質を維持することができる。こうしたことから、日ごろ運動していない中年以上の人が急に運動すると、若い人に比べて筋肉痛の発生が遅く、数日間悩まされるというわけだ。
 それを予防するには、日ごろからジョギングなどで筋肉を鍛えておくと理想的。しかし、これがなかなかできないのが現実だ。一般の人はどのような点に注意すればいいのか。
 まず、運動前に、日ごろ使っていない筋肉を十分にストレッチングによって伸ばすことが第一。これは筋肉を温め、血流を良くする効果がある。
 ストレッチングは通常、呼吸しながら20秒ほどゆっくりと筋肉を伸ばす。
 一方、運動直後は冷たいタオルなどで、使った筋肉を冷やして炎症を抑えるといい。その後、血流を良くするために、もう一度ストレッチングを行い、ぬるめのお湯でいつもより長めの入浴をするか、軽いマッサージなどをしたりすると効果的だ。
 それでも、1週間以上も運動会の筋肉痛が取れないような場合は、動脈硬化が原因となっている疑いもある。病院で循環器系の検査を受けてほしい。