
ラテックスアレルギー
じんましんやぜんそく発作
−ゴムの木のたんぱく質が原因−
ゴムによるアレルギー、ラテックスアレルギーは、意外に知られていない。しかし、ひどい場合は、ショック状態に陥り、生命にかかわることもある。
● ショック状態にも
ラテックスアレルギーは、ゴム製品に含まれているゴムの木のたんぱく質がアレルゲン(原因物質)となって起こる。
国立小児病院(東京都)アレルギー科の赤澤晃医長は「このアレルギーは、皮膚がゴム手袋などのゴム製品と接触した場合に、その部分に即時に接触じんましんが発症したり、ゴム製品に付いているパウダーに含まれているラテックスアレルゲンのたんぱく質を吸い込んだ場合に、ぜんそく発作やアレルギー性鼻炎、結膜炎などを起こしたりします。ひどい場合は、血圧低下が起こり、ショック状態に陥ることもあります」と話す。
ラテックスアレルギーは、最近ようやく注目されるようになった。医療従事者が、エイズウイルス(HIV)などの感染予防にゴム手袋を使うことで発症するケースが増えたからだ。
欧米での報告によると、ラテックスアレルギーを発症する人は、一般の人でも0.8%の割合だとされている。「国内の調査では、ゼロ歳から18歳までに何らかのアレルギー疾患のある221人の血液を調べたところ、このアレルギーの抗体が検出されたのは約11%でした」と赤澤医長。
抗体があるということは、アレルギーを発症する素因を持っていることになる。
● 食物アレルギーの人に多い
ラテックスアレルギーを起こしやすいのは、食物アレルギーのある人で、中でもバナナ、アボカド、キウイフルーツ、クリなどのアレルギーの人は注意が必要だ。
「これらの食物のたんぱく質は、ゴムの木のたんぱく質と似ているため、ラテックスアレルギーを起こしやすいのです」
しかし、ラテックスアレルギーは、普段アレルギーと全く無縁だった人にも起こる。医療従事者や、カテーテルなどでゴム製品をよく用いている患者、何らかのアレルギーがある人たちは、“危険グループ”と言える。
一般家庭では、炊事用のゴム手袋、輪ゴム、ゴム風船、粘着テープ、コンドームなどが、ラテックスアレルギーの主な原因になる。ラテックスアレルギーと診断された人は、ゴム製品を使わないようにすることが先決だ。