【ご存じですか】

レイノー現象

指先が冷たくなり、しびれる
−膠原病などが原因に−



 冬に指先が冷たくなってしびれたりする人は、症状が重い場合はレイノー現象を疑った方がよい。「レイノー現象は、若い女性では膠原(こうげん)病、お年寄りでは変形性頚椎(けいつい)症などが原因のことが多い」と、東京医科大学老年病科の岩本俊彦・助教授は注意を促している。

● 一時的な血行障害

 レイノー現象は、寒さなどが誘因になって起こる一時的な血行障害で、指先が白くなった後、紫色や赤みを帯び、冷たくなってしびれたりするものだ。原因は、若い女性とお年寄りでは異なる。
 「若い女性では、膠原病がベースにあるケースが多く、免疫の異常によって、冷えると固まるクリオグロブリンという物質ができるため、手足の末端の血流が悪化するのです。一方、高齢者では、変形性頚椎症や胸郭出口症候群などが原因になっていることが多いのです」と岩本助教授。
 変形性頚椎症のような整形外科領域の疾患がある場合は、手に向かっている自律神経が圧迫されて血管が収縮し、血流が悪くなって、レイノー現象が起こる。
 「このほかにも、原因不明で起きるケースがありますが、これは、ストレスなどで自律神経のバランスが崩れ、血管が収縮して血流が悪くなるためだと考えられます」
 実際、原因不明のケースは、精神的に緊張しやすい人に多いという。

● 外出時には手袋を

 このようにレイノー現象が起きる原因は、いろいろある。中には寒さのせいにする人もいるようだが、この現象を安易に考えるのはやめた方がいい。
 「自覚症状がある人は、まず最寄りの内科を受診して、それがレイノー現象かどうかを診てもらうべきです。原因疾患が疑われる場合は、その専門医を紹介してもらうといいのです」
 原因疾患が分かれば、その治療が必要になる。これといった原因がなくストレスの関与が疑われる場合は、心療内科や、最近増えつつあるストレス外来で相談するとよい。こうした対応ととともに欠かせないのが、日常のケアだ。
 「レイノー現象そのものに対しては、冷やさないことが第一です。外出時や寝るときには手袋を着用することや、毎日、入浴してよく温めることなどを心掛けてください」
 また、肩凝りなどは、血行を悪化させるので、過労を避け、ゆっくりと首や肩を回して肩凝りをほぐすとよい。喫煙も血行障害を助長するのでやめた方がいい、と岩本助教授は勧めている。