男の子の包茎について、過度に心配する母親がいれば、逆に全く無関心の母親もいる。子供の包茎の正しい知識と対応について、順天堂大学医学部付属順天堂医院(東京都)の宮野武院長(小児外科)に聞いた。
● 子供の時は普通
−包茎とは?「陰茎の先の亀頭が、包皮という皮膚に覆われていて露出していない状態を言います。子供の場合は、包皮の状態が成人と異なり、新生児は包皮と亀頭がくっついているのが一般的で、6カ月児では80%、3歳児でも10%は包皮の反転ができません。それを心配して無理に反転させようとすると、子供に激痛と恐怖心を起こさせるばかりか、裂けた包皮の傷から本当の包茎になりかねません」
−どのような対応を?
「包皮が化のうして、腫れて痛む包皮炎を繰り返す、排尿時に包皮が風船のように膨らむ、あるいは尿が真っすぐに出ないときは、小児外科か小児泌尿器科を受診してください」
● 1−3歳に手術
−治療は?「全身麻酔をしての手術が原則で、私は余分な包皮の先を切除する環状切開術をよく行います。ただし子供の場合、亀頭が完全に露出すると、他の子供と外観が異なるので、普段は覆われていて、反転すると容易に亀頭が出やすい状態に包皮を切除します。この手術はかなりの技術を要するので、やはり専門医に診てもらうべきです。健康保険は適用されます。入院は通常2、3日ですが、埋没陰茎と言って包茎がひどいケースでは、1週間ほど入院する必要があります」
−手術を受ける時期は?
「子供の包茎手術は、精神面での発育に大きく影響する可能性があるので、1−3歳ぐらいの間に受けるのが理想的です。その意味では、育児を母親だけに任せないで、父親も協力して早期に発見し、適切に対応することが望まれます」