【整形外科】

五十肩の運動療法

肩関節のストレッチングを
−痛みを我慢できる範囲で行う−



 五十肩は、軽いケースも含めると2人に1人に見られるという。日常生活に支障を来さないためには、肩の違和感や痛みを感じたら、まず、湿布や温浴、運動療法などを心掛けるとよい。

● 腱板が老化

 五十肩は、病名通り50歳代を中心に起こる病気。「明らかな原因は分かっていませんが、肩関節を覆っている腱板(けんばん)の老化をベースに、三角筋と腱板との協調運動ができなくなって発症すると考えられています」と、青山病院(東京都)の三笠元彦副院長(整形外科)は説明する。
 まず肩の違和感程度で始まり、2、3カ月後には痛みとともに肩の動きが制限されてくる。例えば、腕が上がらない、あるいは、後ろに回らないといった症状が見られる。また、夜間の激しい痛みのために目が覚めたりする。
 「五十肩は放置していても1、2年で自然に治るので、軽視されがちですが、夜間の痛みや運動障害がひどくて日常生活に支障をもたらす場合は、整形外科を受診して適切な治療を受けた方が、早く快適な生活に戻れます」

● 痛みは注射で改善

 痛みは、ステロイド剤と局所麻酔薬による注射療法で改善できる。
 運動障害には運動療法が有効で、

  1. 良い方の手を机などに突いて上体を支えつつかがめ、悪い方の手でアイロンなどを持ってゆっくりと前後左右に振るコッドマン体操
  2. たんすなどを利用し、悪い方の手を上げられる高さに掛けてひざを曲げるコンノリー体操
  3. あおむけに寝て、良い方の手で悪い方の手を持ち上げる仰臥位(ぎょうがい)挙上運動

−の3種類がある。
 「いずれも肩関節のストレッチングで、痛みを我慢できる範囲内で行うのが基本です。初期症状にはコッドマン体操が適していますが、進行していると、コンノリー体操や仰臥位挙上運動が有効です」
 痛みや運動障害が日常生活に支障を及ぼさない程度なら、湿布や入浴で患部を温めるとともに、自分に合った運動療法を取り入れるとよい。