家庭に電子体温計が普及して久しいが、まだ誤解が多い。正しい用い方について、昭和大学医学部(東京都)小児科の竹内敏雄助教授に聞いた。
● 測定前は安静に
通常、体温というと体内の中心部の温度を指す。日本では脇の下で測るのが一般的だが、どの種類の体温計でも、脇の下で体内の温度を実測するには、10分間はかかる。このことを知らないと、正しい使い方ができない。
「わたしたちの調査では、家庭で子供の体温を測るときに、約8割の家庭では電子体温計を用いています。その多くは『予測式+実測式』です」
このタイプの電子体温計は、さまざまな体温測定データをあらかじめ、内蔵のマイクロコンピューターに入力しておき、このデータに基づいて、最初の平均90秒間で体温を予測してしまう。直後に電子音が鳴るが、測定し続けると、約10分後には実測値が得られるようになっている。
こうした仕組みになっているため、最初の90秒間の段階で、測定値の上昇に乱れなどがあると、予測値は正確な体温から外れた値を示すことになる。
「正しく用いるにはこのことをよく理解し、次の点に注意してください」