【生活習慣病】

歯周病の原因

糖尿病や肥満が大きなかかわり
−歯磨きに加え、食生活改善が必要−



 40歳以降の日本人の8、9割に見られる歯周病。その原因は、ブラッシング不足だけではない。糖尿病や肥満など生活習慣病や、生活習慣そのものとの関連が指摘されている。

● 喫煙も誘因

 歯周病は、細菌によって歯肉に炎症が起こる歯肉炎と、炎症が進行して、歯を支える組織全体が壊れる歯周炎の総称。中年以降に歯をなくす最大の原因疾患だ。
 東京医科歯科大学大学院の品田佳世子医師(健康推進歯学)は「喫煙が歯周病の発生や進行の誘因になることは明らかにされています。また、糖尿病や肥満の人にも多いことが知られています。歯周病は単に口腔(こうくう)内だけの病気ではないのです」と言う。
 糖尿病になると、口が渇いて歯垢(しこう)が付きやすくなる上、細菌に対する抵抗力が低下するなど、歯周病菌が増殖しやすい環境になる。歯周病が悪化し、放置していると、細菌や炎症に関連した物質により、インスリンの働きが弱められるという。
 「実際、歯周病を治療することで、糖尿病の症状が改善された例もあります。互いの病気がかかわり合い、悪循環に陥ることが分かってきました」

● ビタミンA、Cを

 生活習慣病の一つとされる肥満の人は、“糖尿病予備軍”でもある。ブラッシングなどで口腔内をきれいにしておくとともに、生活習慣の改善が、歯周病の予防に欠かせない。
 「まず、食生活の見直しが大切です。栄養バランスの取れた物をゆっくりよくかんで食べ、食べ過ぎないよう気を付けてください。歯周病予防には特に、ビタミンAとCを積極的に取ると効果的です」
 かめばかむほど唾液(だえき)の分泌が増し、その唾液が細菌を洗い流したり、炎症を抑えたりする効果が期待できる。また、肥満の予防にもつながる。
 品田医師はこのほかに、(1)趣味などの楽しみを見つけて、ストレスと上手に付き合う(2)禁煙する(3)規則正しい生活を送る−などを心掛けるようアドバイスしている。