
冷え性の改善
衣服や食生活を工夫して
−温野菜や湯豆腐を−
手や足がいつも冷たい、全身が冷えてなかなか温まらない、冷えると頭が重くなったり腰痛がひどくなったりする−。こうした冷え性に悩んでいる人は、まず、温かくなるように衣服を工夫し、食生活では体が温まる食材を取るとよい。
●血液量が3分の1
冷え性は、体質のせいだけではなく、生活習慣や環境との関係が大きい。
「人の体は、四季の変化に対応できるはずなのに、エアコンなどの普及で、室内と室外の大きな温度差にさらされるようになったことなどが、冷え性の一因になっています」と話すのは、北里研究所東洋医学総合研究所(東京都)冷え性外来の渡邉賀子医師。
冷え性は、女性に特有の症状というわけではない。同研究所で内科を受診した患者に行ったアンケートでは、女性の45.5%、男性の10.9%が冷え性だと感じていた。
しかし、冷え性外来を受診するのはほとんどが女性で、10歳代から高齢者までと年齢層は幅広い。冷えの客観的な目安になる足先の体温と血流量を、冷え性ではない人と比較すると、冷え性の人は、体温が平均で4度低く、血流量は3分の1だった。
●足湯が効果的
同研究所冷え性外来では、冷え性の治療に、漢方薬を使い、生活指導もしている。漢方薬は患者それぞれに合わせて処方する。
生活指導は簡単にできる内容だ。まず衣服については、手足を冷やさないようにすることを心掛け、冬には、屋内外の状況に応じて着脱できる工夫や、マフラーやストールなどをうまく活用する。就寝時には、汗を外に逃がす綿や絹などの天然繊維でできた寝間着を勧める。
食事については、まず朝に温かいものを口にすることで、時間がなければお湯に溶かすスープやみそ汁を飲むだけでもいい。レタスやキュウリは体を冷やすので、冬には温野菜で食べ、湯豆腐に体を温めるショウガやネギをたっぷり添える。
入浴についても一工夫が必要で、まず、入浴前に服を着たままで、ひざから下だけを湯に漬け、10分間ほど温め、入浴はその後にする。
「仕事中は、大きめの靴に厚手のソックスを履き、小まめに体を動かすなど、毎日の積み重ねが大事です。まず、日常生活の中でいろいろ工夫して、それでも改善しない場合は受診してください」と渡邉医師。
冷え性外来を受診する人は、花粉症の比率が高い傾向があるが、冷え性の治療で花粉症が和らぐこともある。冷えは、免疫の働きの低下とも関係があると考えられる。なお、冷え性外来は保険外診療となっている。