【家庭】

睡眠時無呼吸症

突然死や事故死の恐れも
−朝の頭重感と昼間の眠気に注意−


 睡眠時無呼吸症の人は、見逃していると、突然死や交通事故につながることがある。「医師とよく相談して自分に合った治療法を」と、北里大学医学部(神奈川県)耳鼻咽喉(いんこう)科の岡本牧人教授はアドバイスしている。

●悪化すると心不全も

 睡眠時無呼吸症とは通常、7時間の睡眠中に10秒以上の呼吸停止が30回以上ある場合か、1時間の睡眠中に呼吸停止が5回以上ある場合をいう。
 睡眠時無呼吸症の人は、かいていたいびきが急に静かになったときに無呼吸になっていると、家族に指摘されて分かる場合もあるようだが、自覚症状として、
   (1)朝、起きたときに頭重感があり、寝るとさらに頭が重くなる
   (2)昼間の眠気、それも寝てはいけないときに一瞬、眠ってしまう
−などがある場合は要注意だ。
 「こうした症状に気付いたときは、検査設備の整った耳鼻咽喉科、呼吸器内科、精神科のいずれかを受診してください。放置していると、突然死や交通事故につながりかねません。悪化して心不全を起こす危険性もあります」

●8割は肥満者

 睡眠時無呼吸症の原因は、鼻やのどの病気のほか、脳の中枢の異常のこともあり、肥満や加齢、あごの構造など、複数の原因が重なっている場合もある。
 「患者のうち、8割は肥満者です。太っていると、のどの周りにも脂肪が付き、就寝時に気道を狭めるのです。また、高齢になると、気道は、筋肉が衰えて緩むため、狭くなります」
 治療は、原因によって異なるが、最も一般的なのは持続性陽圧呼吸法だ。
 「これは、就寝時に、鼻にマスクを固定し、空気を送り込んで気道の閉塞(へいそく)を防ぐ治療法ですが、対症療法として効果がある半面、面倒で、のどが渇くといった問題点もあります」
 睡眠時無呼吸症を根本的に治療するには、原因に即した手術になるが、成功率は50−80%だ。このほか、マウスピースで下あごを少し前に出して気道を確保する治療法もある。
 岡本教授は「医師とよく相談して、自分の病態に合った治療法を選ぶことが大切です」と話している。