年を取ると風邪などにかかりやすく、熱も出しやすい。お年寄りが熱を出したら肺炎に気をつけることが大切。ただ、若い人と違って肺炎でも熱が出ないことがあるから注意したい。
●舌の観察を
お年寄りが熱を出したらまず、風邪を引いたと考えて、直ちに市販の風邪薬や解熱剤をのむこと。発熱すると食欲が低下し、水分が失われ体力が消耗するので、ひとまず熱を下げることが大切だ。
1回服用すれば熱は下がるのが普通。しかし、3回ぐらい薬をのみ、1日中温かくし安静にしていても熱が下がらなかったら、医師の診察を受けること。
もう1つ重要なのは、熱があると分かったときには、脱水症状を防ぐために牛乳でもお茶でもジュースでもいいから水分を補給すること。脱水は体内の水分がなくなること。脱水状態になると、何かやろうとする意欲がなくなり、自分では水を飲もうともしなくなる。そのため生命にかかわることもある。
お年寄りは渇きの感覚が鈍くなっているので、周囲の人が注意してやらなければならない。舌を観察してみて、乾いているようだとかなり水分が足りない状態だ。
●肺炎を疑う
熱が出た場合、最も重い病気は肺炎。老人の死因の4、5割は肺炎というほど。お年寄りに肺炎が多いのは体の抵抗力が弱く、せきやたんを吐き出す力が弱いことなどのためだ。
肺炎の可能性が高いのは、熱は下がっても息苦しさは残るといった症状があるケース。また、熱のため意識がぼんやりすることもある。せきやたんが出る場合も気管支炎や肺炎が疑われる。お年寄りは肺炎を起こしても熱が出ないことがあるので注意したい。
風邪や肺炎のほかに熱が出る病気としては、高熱に寒気、腹痛を伴う胆のう炎、発熱と頻尿、腹痛などを伴うぼうこう炎、腎盂(じんう)炎などがある。
お年寄りの平熱は大体35度5分から36度2分。寒気やだるさを覚えたら熱を測ってみること。平熱から3分でも4分でも上がっていれば発熱と考え、すぐに対応措置をとる必要がある。1人暮らしのお年寄りなら、家族など世話をしてくれる人にすぐに連絡することだ。