頭痛は、だれでも経験したことのある一般的な症状だが、頭痛の中で治療を必要とするのは、繰り返し起こって生活に支障を来すような場合と、重大な病気の症状として表れる場合だ。頭痛の原因や特徴的な痛み、治療法などを解説していく。

●不定期に繰り返す

 片頭痛は、頭の右か左かの片側が痛み、心臓の拍動に合わせるようにズキズキと痛むのが特徴で、痛む側の目の奥に痛みを感じる人もいる。
 痛みは、かなり強く、仕事が手に着かないで寝込んでしまうほど激しい場合もある。痛みとともに吐き気がしたり、実際に吐いたりすることもある。
 片頭痛は、1回起こると、数日続くことが多く、ひと月に2、3回とか、数ヵ月に1回とか、不定期に繰り返す。片頭痛に悩む人は、中年に多く、女性が男性の2〜3倍の割合。
 痛みは、脳の血管が、いったん収縮して、その反動で拡張したときに生じると考えられている。血管の収縮には、血液中に含まれる血小板から放出されるセロトニンという物質が関係しているとみられる。
 片頭痛が起こる前に、目の前がチラチラとして物がよく見えないという視覚異常が表れることがあり、半身まひが起こることさえある。これらは、脳の血管が収縮するために起こる現象だ。

●薬を上手に使おう

 セロトニンがなぜ放出されるのかは、よく分かっていない。しかし、片頭痛の発作は、ストレスが引き金になることが分かっており、チョコレートやチーズなどの食べ物や、血管を拡張するアルコール類が誘発の要因となる場合もある。
 治療には、血管を収縮させる働きのあるエルゴタミンとその働きを強めるカフェインを合わせた薬が主に用いられる。片頭痛の前触れがある人は、起こる前に用いると痛みを防ぐことができる。
 しかし、この薬は作用が強いので、血圧の高い人や心臓の悪い人は、血液の流れが悪くなって狭心症発作の危険性があるし、妊娠中の人も、子宮が収縮して流産の危険がある。このような人は、代わりに一般の鎮痛剤を用いる。
 頭痛に悩まされていたら、薬をうまく使うとともに、ストレスを解消する方法を身に着け、誘因となる食べ物を避けることが大切だ。吐き気を伴い、痛みが強いものは、くも膜下出血や脳出血の場合も考えられる。そうした頭痛を初めて経験したときや、いつもと違う症状だと思ったときは、すぐに医師に診てもらうようにしたい。