目に何らかの異常があると、目の奥や頭に痛みを感じることがある。目の病気による頭痛というと、緑内障によるものが知られているが、現実には、目の疲れによる頭痛が多いようだ。

●緑内障の多くは無症状

 眼鏡やコンタクトレンズが視力に合っていなかったり、目が衰えているのに老眼鏡を掛けなかったりした場合などに、眼精疲労(目の疲れ)が起き、目の痛みだけでなく、頭痛を起こすことがある。
 このような眼精疲労による頭痛は、放っておいても目を休めると治る場合が多い。
 一方、緑内障は、成人の2〜3%に見られる病気だ。普通の緑内障は、じわじわと視力が低下するが、無症状で、症状があっても多少目が疲れる程度。このため、人間ドックなどで発見されるケースが多い。
 これに対し、急性緑内障は、突然、眼圧が高くなって、頭痛が起き、目が非常に痛くなるもので、発生率は、全緑内障のうちの50分の1ぐらいと推定される。

●吐き気を伴う

 急性緑内障の場合、頭痛のほかに、吐き気がしたり、吐いたりすることが多い。この病気の患者は、脳出血などが疑われて、救急車で脳外科に運ばれる例が多いが、CT(コンピューター断層撮影法)などの検査で脳に異常がないとされ、治療が遅れるケースもある。
 急性緑内障は、早期に適切な治療をしないと、今までよく見えていた目が数日で、ひどい場合には、2〜3日で失明する怖い病気だ。しかし、眼科で受診すれば、急性緑内障は、見えにくい、充血している、ひとみが大きくなっているといった目の症状で、診断は容易につく。
 急性緑内障の治療は、眼圧を下げるために、虹彩(こうさい=黒目の外周の茶色い部分)にレーザーで穴を開ける手術をする。早期に手術をすれば、後遺症は残らない。
 頭痛があると、神経内科に行く人が多いが、原因が見つからない場合もある。頭痛の原因が目の病気のこともあるということを知っておいてほしい。