〔ロンドン〕ナポリ大学(伊ナポリ)のPasquale Strazzullo博士とワーウィック大学(コベントリー)のFrancesco Cappuccio博士らは,塩分の取りすぎは脳卒中と心血管疾患(CVD)の発症リスクを有意に高めるとの研究結果をBMJ(2009; 339: b4567)に発表した。
集団レベルでの制限が必要
塩分の過剰摂取と高血圧との関係については疑問の余地がなく,これまでにも食塩の摂取量を集団レベルで減らせば,CVDの発症を大幅に減少できることが示唆されてきた。
世界保健機関(WHO)が推奨する塩分摂取量は,集団レベルで1日5g(約小さじ1杯)である。しかし,西洋のほとんどの国では1日10g近くの塩分を摂取しており,東欧ではそれをはるかに上回る国が多い。
Strazzullo博士らは,食塩摂取量と脳卒中およびCVDの発症率との関係を直接評価した13の前向き研究(対象者総数17万例超)を対象にメタアナリシスを行った。
研究計画とその質を考慮に入れ,バイアスは最小となるようにした。その結果,1日の塩分摂取量が5g変わると脳卒中の発症リスクは23%,CVDの発症リスクも17%変化したことが明らかになった。
今回の結果から,同博士らは「集団レベルで塩分摂取量を1日5g減らすと,年間推定約125万人の脳卒中死と約300万人のCVD死を回避できる。しかし,塩分摂取量の計測は正確性を欠くことから,この塩分制限による効果は過小評価される傾向がある」と指摘。「今回の研究結果から,CVDを予防するためには,集団レベルで塩分摂取量を減少させることが重要だとわかった」と結論している。
1日5gの塩分制限で脳卒中とCVDのリスクが減少
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記事タイトル[掲載号]
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