〔シカゴ〕米国立衛生研究所(NIH)米国立眼研究所(NEI)のSusan Vitale博士らは,米国では1999~2004年に,30年前と比べて近視が増加したとの研究結果をArchives of Ophthalmology(2009; 127: 1632-1639)に発表した。
危険因子の同定が重要
近視とは遠距離の物体の像が網膜より前方で焦点を結んでしまう屈折異常の1つ。近視によるぼやけた視界は,矯正用レンズ(眼鏡あるいはコンタクトレンズ)や屈折矯正手術により治療可能である。
Vitale博士らは,米国における近視の罹患率を比較するために,国民保健栄養調査(NHANES)から,(1)1971~72年(4,436例)(2)99~2004年(8,339例)-のアフリカ系米国人と白人(12~54歳)のデータを抽出し,調査した。近視を決定する方法は,いずれの期間とも同様の方法が用いられた。
研究の結果,近視罹患率は1999~2004年では41.6%で,71~72年の25%と比べて有意に高かった。罹患率は,人種別に見ても71~72年より99~2004年で高く,アフリカ系米国人(26.3%対33.5%),白人(26.3%対43%)。また,重症度別でもあらゆる重症度において同様であった。
近視は矯正用レンズにより治療が可能であるが,罹患率が高いため米国では毎年,数十億ドルの医療費がかかっている。そのため,同博士は「ヘルスプランナーや政策立案者が,費用効果の高い治療戦略を構築することが求められる。そのためには今後の研究により,近視につながる危険因子を同定し,よりよい治療法を見つけることが重要である」と結論している。
米国で近視が増加/1971~72年と99~2004年を比較
[ 2010年2月4日号]
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