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閉塞性睡眠時無呼吸が減量で改善
[ 2010年2月11日号]

〔ロンドン〕カロリンスカ研究所(スウェーデン・ストックホルム)内科肥満治療部のKari Johansson氏らは,閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)の見られる肥満男性を対象としたランダム化比較試験を行い,肥満男性が減量するとOSAが改善し,効果は特に重度肥満例で高いとの研究結果をBMJ(2009; 339: b4609)に発表した。

減量で無呼吸回数が減少

 OSAとは,睡眠中に上気道の虚脱が生じて10秒以上続く無呼吸が発生する状態を言う。中等度〜重度のOSA(無呼吸が1時間に15回以上発生する状態)では,自動車事故が増え,心疾患や死亡リスクが上昇する。これまで減量がOSAに及ぼす効果を検討した試験は1件しかなかった。
 Johansson氏らは,中等度〜重度のOSAの肥満男性を対象に低カロリー食による治療効果を検討した。試験には,中等度〜重度のOSAのため持続陽圧呼吸療法(睡眠中に呼吸補助マスクを着用する治療法)を受けている30〜65歳の肥満男性(BMI 30〜40)63例が参加した。
 30例に超低カロリーの液体食を7週間摂取させて体重減少を促し,その後2週間かけて徐々に普通食に移行させた。33例は対照群として通常の食生活を9週間継続した。試験期間中,両群の体重,腹囲,体脂肪を定期的に測定し,指示通りの食事が守られているかどうか確認した。減量群では来院のたびに1時間のグループセッションを実施してグループのメンバー同士が支援を行うようにし,モチベーションの維持を図った。
 試験開始時の無呼吸低呼吸指数(AHI)は両群とも37であった。9週後,減量群のAHIは平均12に低下したが,対照群では35であった。体重は減量群で平均18.7kg減少したのに対し,対照群では1.1kgの減少にとどまった。試験終了時では,減量群の30例中22例(73%)は肥満の定義から外れたが,対照群は全例とも肥満のままであった。
 減量群の30例中5例(17%)では試験終了時までにOSAが発生しなくなり,半数では軽度まで改善した。対照群では1例を除き試験終了時も中等度〜重度のOSAが認められた。
 このような結果を受けて,同氏らは「低カロリー食により肥満男性のOSAが改善し,特に重度OSAの患者で改善効果が著しかった。今後さらに減量の効果を検証するには,長期治療に関する試験を行う必要がある」と結論付けている。

減量の有用性の周知が必要

 シドニー大学ウールコック医学研究所のオーストラリア国立保健医療研究審議会(NHMRC)睡眠学際研究センター(オーストラリア・シドニー)のNathaniell S. Marshall氏らは,同誌の付随論評(2009; 339: b4363)で「今回の研究により,ライフスタイル改善による減量は有効であること,しかもOSAを無害なレベルまで軽減できることが明らかになった。今後よくデザインされた臨床試験を行い,政策担当者,医師や患者らに減量という個別アプローチの長期的な有用性を周知させる必要がある」としている。

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