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睡眠の質がアルツハイマー病に関与
[ 2009年11月12日号]

〔ワシントン〕ワシントン大学(ミズーリ州セントルイス)神経科のJae-Eun Kang博士らは,睡眠パターンの崩壊がアルツハイマー病(AD)患者の脳に蓄積するアミロイドβ(Aβ)蛋白質フラグメントの形成を増やす可能性があるとScience(2009; オンライン版)に発表した。

オレキシン投与でAβレベルが増加

 Aβの蓄積はニューロンを変性させるため,ADの引き金になると考えられている。また,Aβの凝集は,Aβの脳間質液レベルの変化に敏感な濃度依存的なプロセスとされる。
 Kang博士らは,ADの症候を示すトランスジェニックマウスによる実験で,脳間質液のAβレベルが睡眠時より覚醒時に高いことを突き止めた。
 脳間質液のAβレベルは,睡眠の遮断とオレキシン(覚醒を制御し,特定の睡眠障害に関係する神経ペプチド)の投与で増加し,オレキシン受容体二重拮抗薬の投与で減少した。また,睡眠遮断はマウスの脳でのアミロイド斑の蓄積を加速した。
 これらの知見がヒトで何を意味するかについては,より多くの研究を行う必要がある。しかし,同博士らは「睡眠障害が結果としてADへのプロセスを悪化させ,規則正しい睡眠がこの疾患の病態進行を潜在的に減速させると推測された」と述べている。

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