〔シカゴ〕シンシナティ小児病院医療センター(オハイオ州シンシナティ)のJohn A. Morrison教授らは,小児期の血圧やBMI,血糖値などの臨床検査値,および診察室で簡易に測定できる検査により,9~26年後の2型糖尿病発症リスクを予測できるかもしれないとArchives of Pediatrics & Adolescent Medicine(2010; 164: 53-60)に発表した。
SBP,BMI,HDL,糖尿病家族歴などが予測因子
Morrison教授は研究に当たって「2型糖尿病の発症リスクの高い小児を見極めることができれば,診断,治療,および発症予防に役立てることができる」と指摘している。
同教授らは今回,全米健康・成長調査(National Growth and Health Study;NGHS)とプリンストン追跡研究の2件の研究データを解析した。NGHSは9~10歳の黒人と白人の小児1,067例を9年間追跡し,プリンストン追跡研究は,当初6~18歳の黒人と白人の小児822例を22~30年間追跡調査したものである。
解析の結果,プリンストン追跡研究では,(1)収縮期血圧(SBP)高値(2)BMI高値(3)血糖値100mg/dL以上(4)HDLコレステロール(HDL-C)低値(5)トリグリセライド(TG)高値―の小児では,39歳時に糖尿病を発症している可能性が高いことが判明。一方,BMI,SBP,拡張期血圧(DBP)がいずれも75パーセンタイル未満で,親に糖尿病の家族歴のない小児では22~30年後の糖尿病発症率はわずか1%であった。
同様にNGHSでも,小児期に高SBPと高インスリン濃度,親に糖尿病の既往歴があると,19歳時に糖尿病を発症しているリスクは上昇した。また,小児期のBMI,SBP,DBPが75パーセンタイル未満であった場合,19歳時の2型糖尿病発症率は0.2%であった。
同教授らは「10歳未満と10歳代の小児を評価することは,実践的で臨床的有用性も高い」と述べ,「小児期にSBP,TG値,BMI,インスリン濃度が上位5パーセンタイルにあり,血糖値が100mg/dL以上,親に糖尿病の既往がある場合には,2型糖尿病の一次予防策を考える必要があるようだ。このような小児は,食事,運動,インスリン抵抗性改善薬による治療の対象となる。なかでも,糖尿病の家族歴を有し過体重である場合は特に注意しなければならない」と結論している。
小児期のメタボ検査で将来の糖尿病リスクを予測
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記事タイトル[掲載号]
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